ゴミ箱ぐらし!

ベッドの横のゴミ箱の中で、ナニカに使われたティッシュの残骸と共に暮らす女のひとりごと。

【ネタバレ有】OOPARTS「天国への階段」上り下りしてきた

 

※ネタバレあります

 

8月12日夜公演。

TAKAYUKI SUZUI PROJECT OOPARTS Vol.4「天国への階段」 観劇記録です。

グランギニョルの記事はしつこいほどのネタバレ喚起しましたけど、こっちはまぁそこまでしなくても大丈夫でしょうということで、書いていきます。

 

札幌に住んでいる私ですが、オーパーツ、実は大ファンでございます。

三津谷さん目当てで観に行った「SHIP IN A BOTTLE」で衝撃を受けて、「HAUNTED HOUSE」も苦手なホラー系かと思いきや大爆笑の嵐で、今回もまた新鮮な面白さでした。

周りの観客は例にもれず、年上のご婦人方がメイン。私みたいなハタチそこそこの小娘なんて一人も見なかったよ~・・・。

こんなに面白い舞台で、私の周りにはまかりなりにも演劇学んでる子たちがいっぱいいるのに、なんで観に行かないんだろう。

繭期もタイも封印して、まっさら~まっさら~な気分で観てきました。

 

・いつも通りのおもしろ舞台装置

さて、伝わるかな~?

オーパーツの見どころの一つ、足元が危険そうな舞台装置ですが、今回は四角い段差が並んでいるだけかと思いきや、四角い平均台が並んでいるような形でした。

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毎回毎回、シーソーだったり網だったり、ホント色々考えますよね、鈴井さん。

上から下に、斜めを意識されているのもいつも通りでした。

白い袋や謎のクッション?で埋め尽くされた舞台が、最終的に綺麗に片付いていたのが、いつもとは違う点でしたね。

装置を片付けながら、その片付けすらもうまく演出に変えていて、次はどうくるんだろうというワクワク感が良かったです。

 

根岸拓哉、がんばってます。

今回の目的の一つ、D-BOYS(D2)のおねぎちゃん。

上手前方通路席だったため、真横を通ったのですが、顔ちっさいし、背でっかいし、これが根岸拓哉か~・・・と謎の感動。笑

この前グランギニョルで観劇に来てたねぎちゃん見てるんだけどさ。笑

ウルトラマンネタだったり(ご婦人方はねぎちゃんがウルトラマンだって知らない方が多く、ややウケ。私には大ウケ。)、中学の時はちっちゃかったエピだったり、ねぎちゃんならではのセリフがちょこちょこあって、D2ファンは存分に楽しめました。

役どころとしても、特殊清掃に入ったおうちの家主(つまりは孤独死した方)の実の息子という、結構おいしい役でしたね。

実はそんな父と同じ天国へ行ってしまったラスト、父からのメッセージを全身で受け止めてて、ちょっとだけ救われた気がしました。

ただ、ファンの私は注目して見てたけど、こんな良い役もらったんだから、もっともっと人の記憶に残る強烈な演技が見たかったなぁとも思います。

いっぱいお芝居して、もっともっといい役者さんになって欲しいです。

 

何はともあれ、テニミュ2ndからずっとD2ファンをやっているので、北海道に”お芝居で”D2メンバーが来てくれることが一番嬉しいですね。

オーパーツはみっちゃん、ねぎちゃんと、ナベの中でもD2を出してくれてなおかつ北海道がメインの活動拠点、しかも内容が抜群に面白いという最高の舞台企画なのです。大好き。

 

・芝居で芝居に惹きこむ役者、畑中智行

D2、というか陳内さんを観に行く私は、キャラメルボックスとのコラボ舞台ももちろん見てます。

そこで、岡田達也さんのお芝居が好きで好きでしょうがなくて、かっこよくて、にわかファンになってしまったのですが、今回はこの男に落ちました。笑笑

初っ端から酔っぱらって登場して、コミカルな外面とは裏腹に、毒物混入事件の片棒を担いでいた過去を持つというちょっと複雑な役でしたね。

しかし、さすがは天下のキャラメルボックス団員。緩急があるお芝居で、見れば見るほど惹きつけられる役者さんでした。

何より、台詞が聞き取りやすい。これ、役者にとってかなり大事なことです。

今回のお気に入り役者さんは、間違いなく畑中さんでした。

登場はちゃらんぽらんだったけど、ステージに立ってる姿がただ単純にかっこよくて、製作に関わっているキャラメルボックスの思惑にまんまとハマった気分です。笑笑

やっぱりキャラメルの役者さんはみんな魅力的で、一味違うなぁと思いました。

 

・笑って笑って笑って、ちょっと泣けて、また笑う

オーパーツの見どころの二つめ、どんなに重いテーマでも笑いを巻き起こす、内容の面白さ。

今回は特殊清掃員というもうド直球に重いテーマで、ストーリー自体も、毒物混入事故で母や職場を失ったり、逆に意図的ではないにしろその加害者側であったり、孤独死であったり、それはそれは重い話でした。

ただ、そんなストーリーを淡々とシリアスな話で終わらせないのがオーパーツの良いところです。

何のどんなネタが面白かったとか、そんなの思い出せないくらい最初っから最後まで笑いっぱなしだったので、こればっかりは観劇に行ったりDVDで見返していただいたりするしかない。

ラストシーンは、佐々木(父)もとい鈴井さんのお口を見てたのですが、いまいちなんて言ってるのかわからなかったですね。

「りょうすけ・・・」って呼んでるのと、最後「すまなかった」って言ってたのはわかりました。

というように、ラストにも途中にもシリアスなシーンもあるのですが、それよりも笑いを誘うネタが上を行くので、帰り道にしんみりせず楽しめる重い話でした。

更に、なんとなく感動して涙を誘い、最後のカテコで良い感じに余韻に浸りながら終わるのかと思いきや、グッズの宣伝という名のショートコントを挟んでくるのです。笑

普通なら、あ~、感動した!という気分で帰すところを、あ~、最後までいっぱい笑った!という気分に変えてお客さんを帰すその心意気、嫌いじゃない。

 

総括・鈴井貴之

末満健一氏に対して、この人の頭の中は一体どうなってるんだ?と思っているのと同じように、鈴井貴之氏の頭の中も覗いてみたいくらいに、秀逸な脚本、面白い演出でした。

面白かったのにインパクトに欠けたのは、絶対にグランギニョルのせいです。そう、絶対にです。

というか、私の演劇人生でTRUMPシリーズを超える衝撃はもうきっとやってこないと思うので、グランギニョル前に見たかったなぁ・・・笑

ただ、北海道をメインで活動している演劇企画、劇団の中では間違いなくトップクラスの面白さだし、なんなら私は、オフィスキューとイナダ組以外の作品はすべてポンコツだと思っています(偏見)

それくらい、毎回新鮮な笑いを客席に届けてくれるオーパーツが信頼できるし、次回作も早く見たいと思います。

カテコでvol.5は計画中と言っていたことですし、これはもう期待して待つしかないですね。

次回作の話も進んでますよ、と鈴井さんが言った途端、ちゃんと聞こえなかったけど「僕は何役ですか?」的なことをすかさず聞いたおねぎちゃん、ナイス押しでした!

そうやって自分を売ってゴリ押してでも、鈴井さんの記憶に残って、また素敵なお芝居に縁があるといいなぁと思います。

ねぎちゃん、また北海道で会おうね!待ってるからね!もちろん陳内さんもね!

 

そして、楽日じゃないしみんな客席からいなくなっちゃうし、観客の観劇慣れしてなさ満載の札幌公演でしたが、まばらなスタオベ風景を見せてあげられてよかったです。笑笑

そりゃあ、客席の照明ついたらもうキャストは出てこないって思うよね・・・笑笑

演劇は生ものですから、そんな常識も拍手一つでふっとばせるので、どうか拍手が止むまでは客席で一緒に拍手してみてください。

札幌ってほんとに演劇文化が根付いてないなぁと、地元で観劇するたびに思うのでした。

若い子にこそ、死と向き合うこの「天国への階段」を見てほしいし、どうにかして札幌でもっと演劇が盛んになってほしいと願う今日この頃です。